「豆屋」という落語を「仁義なき戦い」の名台詞を入れてやったじゃけん。

公開日: : 最終更新日:2015/06/27 お笑い, 自分との対談(日記) , , , , , , ,

zinginakitatakai

はじめに

前回、天狼院書店という本屋で落語をやった顛末を書いたけん、今回もまたやってきたがよ。

(前回のものはこちらけ→「天狼院書店の落語部で落語をやってきたってぇよ!!っていうお話」

今回は、豆屋という演目。これを、仁義なき戦い風にアレンジをして、なんとか完成したんよ。なんで仁義なき戦いかいうと、我が敬愛する菅原文太の兄貴が死んじまって、悲しくてやりきれなかったからじゃけんな。ほいで、わしの中で追悼の意味も込めてやったけ。

その練習のために書いたもんを下に載せたけん、見ちょってくださいや。

「豆屋」

「こんな、豆っころで儲かるとは、いい商売だね。叔父さんもたまには、いいこと言いやがる。これから、この豆で、がっぽりと儲けるとしようや。そんだら、豆御殿でぇい、一生遊んで暮らそう。ほーれ、豆やー。豆やー。豆はいらんかねー。こっちの豆は美味しいよー。あっちの豆も美味しいよー。早いよー、安いよー、上手いよー」

「おう、豆屋」

「客の声がすんぞ。こりゃいいね。ガッツリ稼がしてもらおう。そんで、早速この銭で、とりあえず、女郎でも買にいっちまおうかな。いいね。」

「おう、豆屋、なにごちゃごちゃいっとるんじゃ。」

「こりゃ、すいません」

「豆売ってくれい」

「へい、そりゃもちろん」

「ほんなら、銭用いすっから、こっち入りや」

「へい、旦那」

「ほいで、一升、いくらじゃ」

「一升十銭でございます」

「ようきこえんのー」

「ありゃ、だから、一升十銭です」

「なんじゃ、われ、牛の糞にもだんだんがあるんで。おどれとわしは五寸か。」

「はい、つまりどういうことでしょう?」

「ゴロ売るなら、もちっとましな売り方せえや。そげな豆に一升十銭も払えるかい。安くせい」

「ちょっと待ってくださいよ。そんなに、すごまないでも。そりゃ、まけますよ。あなたの怖さに免じて、一升八銭でいかかでしょう」

「センズリかいて、そげな値段でくびくくっとれぃいうんか」

「あっ、すいません。じゃあいったい、いくらに負ければいいんでしょうか?」

「一升一銭じゃ」

「そりゃ、いくらなんでも・・・・」

「これが、なんなら分かるかい?」

「へい。あの、そりゃ、ピストルですか」

「そうじゃけん。弾はまだ、残っとるがよ。わしゃあ、われの命もらうも虫歯ぬくんも同じことなんで。おまえみたいな馬鹿とはもう話する気もせんわい」

「わ、わかりました。そりゃ、まけますよ。まけます。一銭でいいです。すいません。ごめんなさい。神様。仏様。旦那様」

「ほう、わかりゃええんじゃ。はよう、せんかい」

「焦らないで下さいよ。もう、とんでもないとこきちまった。えーと、一升なんで、豆を入れて、こうやって・・・・・」

「なんじゃい、われ、一升枡の上を手で横にはらっとるんなら」

「だって、これが、一升でしょう」

「一度山にしたものを、なんで落とすんじゃい」

「へい。すいません。だって、一銭にもまけてますし・・・・」

「なんじゃい。上乗せじゃ。」

「わかりましたよ。なら、ちょいっと、上乗せを・・・・」

「なんら、われ。指でちょいっとつまむなや。もっと乗せんかい。両手でがっつりいれろい」

「へ、へい。こうですか?」

「もっとじゃ」

「あー、もう大まけだ」

「よし。ここにあけろ。さぁ、一銭じゃ。もってけ」

「あれ、本気だ」

「なんじゃい?このへんの喧嘩いうたら、とるかとられるかの二つしかありゃせんので」

「へ、へへい。分かりました。もう帰ります。それで大丈夫です」

「よし、礼を言わんかい」

「あっ、はい。ありがとうございました」

「おう、贔屓にしてらぁ」

「なんだい、ありゃ。もう二度と行かないよ。あーもうやだ。ダメだ、ダメだ。叔父さんの言うことなんかきいて豆なんて売るんじゃなかった。豆は投げるのに限るな。鬼は外、鬼は外。はえとこ帰って、きょうは寝よう」

「おい、こらー豆屋」

「うぁーまた、恐そうなのがきたぞ。逃げよう」

「おどれ、なにしとんじゃ。追っ掛けて心張棒でドタマかち割るぞ」

「にげねぇですよ。へいなんでしょう」

「おんどれ、豆屋、ちっとこっち入れや。豆は一升いくらだ」

「さっきと同じだね。さては、兄貴かなんかかな。えーっと、豆はですね・・・・」

「何言うとるのん。ハッキリ言わんかい。一升いくらじゃい」

「怖いね。怖いね。えーーっと、一升一銭。」

「何ィ、カバチタレてんの。一升一銭じゃ」

「はぁ。そうです。なんなら、ただでもいいです」

「こりゃ、馬の糞け。ほんまもんの豆もってこいや」

「だって、本物ですよ」

「じゃかましいは、このクソ馬鹿たれ。いまのご時世、一升十銭が豆の相場じゃけんさては、盗んできたんじゃろうがい。それを一銭で売るとはええ、根性しとるの。そげな奴は、叩き殺して世の中を正しくするけ、覚悟しろい」

「待ってくださいよ。本当は、一升十銭なんです。」

「何言うとるがよ」

「あのぉ、先ほど、あんたみたいな怖い人に脅されて、この長屋で、一升十銭を一銭にまけさせられて。だって、まけねぇとピストルだしてきて、撃ち殺すっていうんですよ。だから、そんなこともう嫌だから、恐かったし、一升一銭って言ったんですよ。本当は一升十銭で売ってるんです」

「そんなら、はよ言わんかい。このクソ馬鹿たれ。ちゃんと一升十銭で売らんかい」

「はっ、ありがとうございます。あんたは、いい人だ。神様だ。仏様だ」

「照れるけ、褒めんなや。」

「はぁ。では、さっそく一升計りますね。こうやって、枡の上に豆をこう入れて、どうですか?」

「なんで、豆山盛りなんじゃい」

「おまけですよ。サービスです」

「なにしちょんの。キチンとやってみんかい」

「あら。さすが、旦那。こうやって、山ぁ横に払って、一升・・・。」

「まだ、多いじゃないの」

「いや、これで一升ですよ。しっかりやりました」

「じゃかましいや。商売人なら、少しは、ごまかして豆ぇ取り出すこともせんかい」

「ありがとうございます。そうですよね。さすが、旦那。こうやって・・・」

「なんで、指でつまむなのよ。ごそっとやらんかい」

「はい。そりゃ喜んで」

「もっとじゃい。ドッカーンと」

「はい。ドッカーン」

「ほいなら。枡ゥ逆さにして枡の尻ゥポンと叩かんかい」

「枡ゥ逆さ?ケツをポンっと。あれこれじゃ、空っぽじゃないの?」

「わしゃ、豆は買わん」

「えっ」

「豆アレルギーなんじゃい」

終わりに

まぁ、そげな感じで、仁義なき戦いの名台詞をふんだんに入れてやってみたんじゃけど、やっぱ一筋縄じゃいかんのよ。文章で書いとったら、ええ感じやなぁと思うけんど実際やると全くうまいようにいかん。所作であったり声の出し方やタイミングなんか、全くだめじゃけん。改めて、ホンマモンノ落語家さんの凄さ、要するにプロとトーシロの違いを実感したけーの。だけんど、次回も、懲りずになにかやっちゃるけ。弾はまだ残っとるがよ。

 


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
みずしままさゆき を著作者とするこの 作品 は クリエイティブ・コモンズの 表示 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

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